DVD『プリズナーズ』
普通にサスペンスとして見てもハラハラするし飽きずに観られます。ヒューさまは笑顔が至高だけど怒ったお顔はガチで怖い。あの体躯で迫られたら絶対チビる。怖すぎる。アレックスがしゃべれないのは知能の問題だけじゃなくね?って思ったし、フランクリンさんは言うまでもなく、息子氏(めちゃくちゃカワイイ)すら気の毒にみえてくる。そして、どうみても優秀な人にしか見えない刑事たるジェイクがずっと空回りしてるのがツラい。ほんとうにお疲れさまです。ボブがアレしたときの落ち込み様はいたたまれなかった。冒頭、祈りの言葉から始まっていたり、「ロキ」という名前だったりで、これは単なる誘拐事件とその顛末、ではないのかも・・・??と気になってましたが、フツーに観ただけではよくわかんなかったのでネタバレ解説サイトをいくつか読んできました。やっぱり宗教的な意味合いがすごく強いストーリーなんだそうです。祈りの言葉はケラーのセリフで、彼の信仰心をあらわしていると。そして真犯人は、子供を亡くしたことで信仰心を捨て、“神に挑戦”しているのだと。ケラーは直感を信じ、神に祈り続けたため勝つことができた的な。ただそこで“異教徒の神(≒ロキ)”が命運を握ることになっていたというのがミソ、らしいです。異教徒なので神の庇護を受けられず、真相にたどり着くことができない。結果的にケラーの娘を救い、おそらくケラー自身をも救うことになるけれども。
『プリズナーズ』とは、劇中で物理的に囚われていた人たちはもちろん、宗教や、世間体とか、倫理観なんかにも縛られているみんなが当てはまることなのか。価値観も、正義も、かように姿を変えるものなのか。
ボブはなんだったのかとか、特製ジュースってなんなのよとか、10歳程度の知能でどうやって免許取れるの?とか、よくわかんないところは多々あるし、拷問シーンは目を覆いたくなるほどツラい。ケラーの心情もわかりすぎるけど。画面は暗いし、しょっちゅう雨模様でじめじめモヤモヤしっぱなし。でも153分あっという間でした・・やっぱりドゥニはやる男ですよ。
- 2013年アメリカ
- 原題Prisoners
- 監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ
- 脚本アーロン・グジコウスキ
- 原作
- 出演ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、ヴィオラ・デイヴィス、マリア・ベロ、テレンス・ハワード、メリッサ・レオ、ポール・ダノ、ディラン・ミネット、ゾーイ・ソウル、エリン・ゲラシモヴィッチ、ウェイン・デュヴァル、レン・キャリオー、デヴィッド・ダストマルチャン、カイラ・ドリュー・シモンズ
- 声の出演
- 制限