劇場『運び屋』
まるで本物のおじいさんみたいに歩くクリントイーストウッドが本当におじいさんみたいで笑えない。いや歳は歳なんだけど、普段はぜんぜんまったくそんな歩き方じゃなくシャキシャキしてるらしいですし。見栄っ張りで家族を顧みず好き勝手暮らしてたツケとも言えるのでしょうけど、最後に妻を看取ることができたのは救いだったはず。歳が歳だけに淡々と飄々としているように見えたけど、なかなかに諦めの悪いおじいちゃんでした。"Around 90"でも余生をマッタリ過ごすつもりがぜんぜん無いというのがすごい。まぁ実際のところ体が動くうちは仕事してないと私らも生きていけませんし、ある意味見習わないといけないのかもです。なるべく「ブツ」とか呼ぶ必要のない品物を扱いながら、が良いと思いますけどね。
悪いことって、楽しいからね・・・見つからないうちは。おじいちゃんホント楽しそうだったし。手に入れたお金をポンポン使って良い気になっちゃうところはどうかと思ったけど。だって「その金どこから出たの?」を突っ込まれたらヤバイでしょ。そこから追及されてないのもちょっと謎ですけど。だって農園が経営難からの倒産って周知されるよね?そこそこ有名人だったんだし。
『グラン・トリノ』といい、不器用なおじいちゃんが人生の最後にやっと真人間になれました的な贖罪ストーリーに・・・なっちゃうのでしょうね。クリントイーストウッドの生き様そのものなのかもしれませんね。
- 2018年アメリカ
- 原題The Mule
- 監督クリント・イーストウッド
- 脚本ニック・シェンク
- 原作
- 出演クリント・イーストウッド、ブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、マイケル・ペーニャ、ダイアン・ウィースト、タイッサ・ファーミガ、アリソン・イーストウッド、アンディ・ガルシア
- 声の出演
- 制限