劇場『太陽の子』

英題『Gift Of Fire』

柳楽優弥×三浦春馬×有村架純、だけでも観る価値あると思ってたのですが、1944年の日本で原子爆弾の開発実験をしていた、なんていうのは知らなかったのでビックリです。さすがと言うかやはりと言うか、京大ですね。なおTVドラマが先行して放映されていたようですが観てませんでした。これが日米合作というのも偉い。なるほど天下のNHKがアメリカさんのお墨付きをもらっていても慎重にならざるを得ないテーマではあります。

研究者のがむしゃらな姿は、『イミテーション・ゲーム』や『エジソンズゲーム』や『ドリーム』を思い出すところもありましたが、シュウはそこまで天才というキャラではなかったのですな。そのとてつもない若さと夢と葛藤と人間くささの佃煮のような濃さが、良かった。

お母さんがずいぶん身ぎれいですねとか、広島のシーンは流石に忠実再現ってわけにいかなかったよねとか、一人で山を登って降りるときのセッちゃんはなんだったの?とか、その後なんで広島に???とか、まぁまぁ意味不明な部分もありましたが、、、ぜんぶ芝居で押し切られてましたね。柳楽サンの目力がすごいのは確かだ。

教授先生の言う「これが成功すれば戦争を終わらせることができる」てやつはきっと建前なんだよなぁ〜と思っていたら当たってしまったので、今日はおうちに引き篭もって大人しくしてます(−人−)

「自分だけ生きているなんて」も「お国に捧げます」も、本来あってはならない思想ですよ。そんな考えにとらわれてしまうなんて、はっきり言って異常だ。異常だったんだよ。そう言わせてしまっていた反省と多くの犠牲の上に、今の暮らしがある。何度でも思い出さないといけない歴史です。
  • 2021年日本/アメリカ
  • 原題
  • 監督黒崎博
  • 脚本黒崎博
  • 原作
  • 出演柳楽優弥、有村架純、三浦春馬、イッセー尾形、山本晋也、三浦誠己、宇野祥平、尾上寛之、渡辺大知、葉山奨之、奥野瑛太、土居志央梨、國村隼、田中裕子
  • 声の出演ピーター・ストーメア
  • 制限G

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