劇場『ナイル殺人事件』

今作も予算をじゃぶじゃぶ注ぎ込んだ贅沢な作品となっておりますが、ケネスブラナーさんってほんとすごいよね。。。

原作は超有名なはずですが私は読んでません。読んでないのでもちろん展開も真犯人もわからないまま鑑賞しました。ポアロの若い頃に戦争で体験したことが冒頭で語られますが、これは今作オリジナルなんだそうです。一瞬「あれ、ナイルどこいった?」って感じでしたがポアロが髭を生やすに至る根拠や、愛する人を失った過去について明らかにされています。なかなか巧い仕掛けですよね。髭生えてるときの肌ふつうに綺麗に見えましたけどねぇ・・・

ともあれブーク。愛すべきブーク!これも実はオリジナルキャラだったというのもニクい。切なさ爆上げです。前作『オリエント急行殺人事件』からちょっと繋がってるのね。神経質で完璧主義者のポアロと、どこかと言うより確実に2箇所くらい抜けてるブークのコンビ、良かったのになぁ。。。

海外旅行など行きづらい昨今、すばらしいエジプトの絶景を大画面で堪能できるのは素直に嬉しいですよね。ちょっとでも旅行気分を味わえて、、衝撃の展開はこのあとすぐ!ってやつですけど。あーでもあれかな、最初の殺人が起こってしまうまでの尺は十分長かったと思います。そこからが早かった。謎解きはそこそこと言うか、ポアロさんの中では犯人がすぐ解っちゃって第二第三の殺人は証拠集めしてる間に起こっちゃった感じですもんね。だもん頭に血が昇っちゃって解説あっさりスギィ。。。

愛はかくも人を狂わせるのか。

とりあえず、結婚適齢期なのに仕事もしていない奴がえらそうなこと言ってんじゃねえよ。と思いました。

あと、悪いことしたらやっぱり報いを受けるってことですね。もうちょっとリネットが意地悪な感じだったら、「全員容疑者」に説得力が増したかも・・とは思いましたが。リネットは父親の財産を相続しただけで、普通に良い子だったらそこまで恨みを買わないんじゃないかと思ったんで。単純に大金持ちだから命を狙われるってのもあるとは思うけど、狙う方も「あいつはこんな悪どいことをやっているのだから、死んだって構わない」とか理由をこじつけたい心情は必ず働くワケですから、ガルガドットさんみたいに素でイイ人オーラ纏ってるよーな人が「その場の全員に動機を持たれる」なんてことは、まず起きないんじゃないかと。つーか実際全員から殺意を向けられていたワケじゃなかったし、犯人は愛(と金)に狂った馬鹿であってこじつける理由も必要なかったワケですが。まぁねぇ、アーミーハマーだもんねぇ、一目惚れも略奪もやむなしってゆー、そーゆーアレは確かにあるんだけれども。ていうかエママッキーさんのブチギレ顔がすごい。完璧。

ポアロは最後髭を剃ってましたか・・・トレードマークを失くして次回どうすんのかな。えっ次回あるよね?
  • 2020年アメリカ
  • 原題Death On The Nile
  • 監督ケネス・ブラナー
  • 脚本マイケル・グリーン
  • 原作アガサ・クリスティー
  • 出演ケネス・ブラナー、ガル・ガドット、アーミー・ハマー、エマ・マッキー、トム・ベイトマン、レティーシャ・ライト、アネット・ベニング、ラッセル・ブランド、アリ・ファザール、ドーン・フレンチ、ローズ・レスリー、ソフィー・オコネドー、ジェニファー・ソーンダース
  • 声の出演
  • 制限G

コメントは受け付けていません。