DVD『魔女がいっぱい』
アンハサウェイがいい感じにハッチャケて楽しそう!観たい!と思いつつ、これも映画館に行けなかったやーつ。原作を知らないから話の筋もサッパリわからないまま観たワケですが、なんかディズニーっぽいのかな?って思っててすみません全然違いますね。ハッピーエンドのようでいてちょっと切ない。率直な感想ですが、魔女のみなさんは、どうして嫌いな子どもがたくさん居る環境(人間の生活環境)で暮らしているのでしょうね。メリットもあるから、でしょうけど何故それが語られないのか。どのように生まれたのか。女(雌型)しかいないのか。どうやって生活を維持し、カツラや衣類を調達し、優劣が決まり、コミュニティを形成しているのか。頭が痒かったり手足が不便そうだったりするのが絶妙に不憫で、どうにも気になっちゃいます。魔女と言ばれるからには、人間にはない能力があるのだろうけど・・・「人じゃない」ってだけで、別に万能ってワケじゃないのか。そうか。
設定は60年代だそうなので、その頃のカツラがどんなもんだったかよくわかりませんが、スキンヘッドに貼り付けるタイプであれば、そりゃカブれちゃうのも仕方ないよねぇ。そんなことより黒人の少年とおばあちゃんが、知り合いのツテとは言え白人御用達の高級ホテルに入れてもらえる描写の方が謎な気がしないでもない。もっとあの支配人?がグイグイやるタイプで、おばあちゃんとバチバチやった挙句、魔女たちとも一触即発!くらいな強キャラでも面白かったんじゃないかなーとか(笑)
きっとあの少年は、元々あんな風に快活で回転の速い賢い子だったのでしょう。いろいろあったけど、ネズミになってむしろ吹っ切れた、というやつかもしれない。悪いやつをやっつけて友達もできてハッピー♪ ・・・だけど元には戻れない。これがディズニーだったら人間に戻れる結末だったろうし、子どもに言って聞かせやすい教訓が埋め込まれているやつですよね。だけど、今作は難しいなコレな。中盤の、あの薬をどうしてこうして、ってがんばる流れと、魔女たちがビョフーンボヒューン!ダイ!コン!ラン!なシーンは最ッッ高でしたけどね!
ラストシーン、ネズミになった元少年がおじさんの声になっていることがわかり、見た目も明らかに老けている。対して、おばあちゃんは咳の出る病気があったにもかかわらず、まぁまぁ元気そうだ。どれだけ「駆除」の旅を続けているかわからないけど、何年も経ってないはずですね。それでこの老け感。切ないでしょう。デイジーさんが出てこないのも意味深です。結末としては、諸手を挙げて喜べない感じ。
- 2020年アメリカ
- 原題The Witches
- 監督ロバート・ゼメキス
- 脚本ロバート・ゼメキス、ケニヤ・バリス、ギレルモ・デル・トロ
- 原作ロアルド・ダール
- 出演アン・ハサウェイ、オクタヴィア・スペンサー、スタンリー・トゥッチ、ジャジル・ブルーノ、コディ=レイ・イースティック
- 声の出演クリスティン・チェノウェス、クリス・ロック
- 制限