DVD『移動都市/モータル・エンジン』
かのピータージャクソン一門が脚本で、あのWETAがガッツリな本格近未来ファンタジーなのに、なんだろうこの肩透かし感。とりあえず“鍵となる少女”の生い立ちをトム君が“察知する”流れは、どうもスッキリ入ってきませんね。つまり、筋書きっつーか語り方っつーかがいまいち雑なのよ。原作は読んでないけどきっと3時間ずつ前後編くらいやらないと語りきれない世界観なんじゃないすかねコレ。無理矢理詰め込んだ感じについていけないっつーか。トム君はどっぷり浸ってたみたいだけど、そりゃあ“住人”が浸れなくてどーするって話だけど、その域まで観客を引きずり込んでナンボではないのかと。ぜんぜんだよ。ファンタジーの良し悪しはそこにかかっていると言っても過言ではないというのに。もったいない。
役者さんたちは魅力的な人ばかりで、赤いヒコーキのおねぃさんも見た目怖いけどカッコ良かった。賞金首なのに考古学者にファイトで負けるとか意味わかんなかったけどカッコ良かった。仲間も死に過ぎだけど全体的にはハッピーエンドだったみたいなので良かったみたいです。キャサリンさんはうまくやっていけるでしょう。いろいろ助けてくれた下層市民の彼のことも目をかけてあげてほしい。ロンドン市井の人たちもただただ無知な市民だった、みたいな終わり方でしたが、壁の向こうでも元気でいてほしいですね(誰)。
都市が都市を追いかけて捕まえて喰らう!なんて奇想天外も甚だしいところに驚いて惹かれた人は私も含めて多かったのではないかと思いますが、それって冒頭だけで終わっちゃってるのよね。もっと都市×都市のバトルをガンガンやって欲しかったなぁ(笑) パリと一騎討ちとかやるべきだったのでは(汗) とは言え喰った都市の中の人は生かすし食料問題だの資源枯渇だのに言及する場面もあり、ただ少年の心を持ったおおきいおともだちがこうふんするだけのアレではありません。あしからずご了承くだしあ。
フィジカルもめっちゃ強かった考古学者ヒューゴウィーヴィングさん、悪いやつの空気が漂いすぎて当初信じたくなかったのですが、おでこは否定できませんでした(謎)。まことにごめんなさい。
ヘスターの人もまぁまぁ迫力はあったけど、、シュライクの約束の件はちゃんと話せばわかってもらえたんじゃないの?って思えなくもないのと、トム君がシュライクを悪く言ったことをヘスターに謝らなかった件も納得いかない。もっと言うとシュライクの生い立ち(?)もちゃんと語られていいくらいではないのかと。それもこれも原作読んだら分かるのかしら?う〜ん。めんどくちゃい😇😇😇
- 2018年アメリカ
- 原題Mortal Engines
- 監督クリスチャン・リヴァーズ
- 脚本フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、ピーター・ジャクソン
- 原作フィリップ・リーヴ
- 出演ヒューゴ・ウィーヴィング、ヘラ・ヒルマー、ロバート・シーアン、ジヘ、ローナン・ラフテリー、レイラ・ジョージ、パトリック・マラハイド、カレン・ピストリアス、スティーヴン・ラング
- 声の出演
- 制限