Disney+『ナイトメア・アリー』
けっこうえぐい描写もあるんですが、Gなんですねぇ・・ちょっとね、ブラッドリークーパーとケイトブランシェット様がキレイな顔と瞳のまま酷いことしまくりなので観てるコッチも悪夢を見てしまいそうです。ギレルモデルトロ作品にしては“見るからにモンスター”が出てこないということで注目されていたワケですが、観れば“怪物”だらけなのがわかります。つーか冒頭からデッドボディに火をつけて無表情で立ち去る男がまともな奴なワケないでしょって話ですよ。やたらイケメンだからってよくわからんうちに仲間ができたり彼女ができたりしてるけど、絶対やらかす奴だし、絶対ハッピーエンドになっちゃいけないやつじゃないですか。そしたら案の定ですよ。
まぁ、悲惨な結末ではありますけどね。自業自得というやつです。驕れるものは久しからず、というやつです。日本語には便利な言葉があるもんですね。とにかくスタンは父親を憎み、かつ愛されたいという欲求があったということですが、そういう歪んだ感情は、ピートが言ったように、多かれ少なかれ男子はみんな持っていて、なんとか折り合いをつけながらバランスとって生きていくもんなんでしょう。だけどスタンの場合はそういうモヤモヤが積み重なったときに「なかったことにして」リセットしてしまう。だから成長しない、同じことを繰り返してしまう、ということなんだなぁ。
タロットカードはねぇ、ちょっとハマりかけたこともあるんですが、ほぼ忘れました😂 なのでハングドマンが出た、逆位置だ、とか言っても「えーっとなんだっけ、なんだっけ(汗」ってなっちゃって違う意味でドキドキしてました😱 尤も、結末がハッピーエンドじゃないことは期待してたので、ヤバい意味だってのは理解してましたけど。
ケイトブランシェット様の怪っぷりが突き抜けて凄かったですね。あの低い声がほんとセクシーだし貫禄もあるし、圧巻とは正にこのこと。ってかスタンは完全に飲まれてましたからね。飲まされて、かな? いやもう酒で身を滅ぼす系は身につまされすぎてたまらんとです(滝汗
あれほど嫌っていたものに、結局身を委ねてしまう。どうなるか分かっていたはずなのに。
巡り巡ってカーニバルに戻ってくる、そこで再びエノクを見る・・・という数奇さに唸りますね。あのとき哀れに感じていたものに、自分が行きついてしまう。あれは自分だったんだ・・・乾いた笑いも出ようもの・・・戒めにします()
- 2021年アメリカ
- 原題Nightmare Alley
- 監督ギレルモ・デル・トロ
- 脚本ギレルモ・デル・トロ、キム・モーガン
- 原作ウィリアム・リンゼイ・グレシャム
- 出演ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ルーニー・マーラ、ロン・パールマン、メアリー・スティーンバージェン、デヴィッド・ストラザーン
- 声の出演
- 制限