劇場『コーダ あいのうた』
いや〜〜〜、やばい。今世紀最大級に泣いた。「言葉では表現不可能な、どうしても抑えられない何かを表す手段」とは、よく言ったもの・・・!(言ったのはヴィクトル・ユゴーだそうです)2014年のフランス映画『エール!』のリメイクだそうです。観てないけどタイトルから察するに、たぶん、ちょっと視点とか言いたいことが違ってそうですね。まぁいいや。コーダ(CODA)とは、Children Of Deaf Adultsの略で、耳が聞こえない親を持つ、耳が聞こえる子供のことを言うのだそうです。音楽記号のそれとは別でした(恥) 障害を持つ当人の苦労もさることながら、幼い頃からその通訳の役を担わされてしまう子供の葛藤も、健聴者であり身近に障害をもつ人が居ない環境にいるとなかなか想像しにくいものですね。
けど愛は、愛というやつは形が変わってもやっぱ一緒なんだな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
というわけで、
V先生に歌っているときの気分について説明しているシーン。言葉で言えなくて手話になってます〜〜〜〜!!言葉で!言えない!表現できないくらい!!歌はいいもんだ!!!イエァ!!!!先生もそれでイイんだ、って顔ほんとよき。
お母さんに「合唱をやるんだー」って言ったときに「反抗期なのね」みたいな反応されちゃってたアレ、あれは絶対母が悪い。でも母は彼女を産んだ時からずっと葛藤してたと言えるのかも・・・この心境も「ヒャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」です。ハイ。
お兄さんの勢いが良すぎて大丈夫かコイツって思ってたけど、ルビーの後押しを迷いなく一番に表明してくれてたのは心底うれしい。あたしルビーじゃないけどうれしかった(泣) もちろんルビーに頼ってばかりじゃない俺でいたいアレもあるだろうけど。どうしたって兄貴だもんね。
一見ちゃらんぽらん風な父が、母よりずっとルビーを正しく見ようとしていたのもホントうれしいね(泣) 一緒に仕事をしていた分、より見ることができていたのだろうね。いつまでも「わたしのベビー」って言っちゃうのって母親がやりがちよね。コンサート帰りの夜、もっと娘のことを知りたいと歌ってくれと言い、喉に触れる。息子と違って超素直でいいよね!
なんと言ってもエミリアの声。声!なんという声!透き通っていて密度が濃い!みたいな!なんだそれ!とにかく声!もっと聞きたい!と思ってたら突然の無音。無音。観客も完全な無音になったよ。完全に、ルビーの両親と同じ世界に入ったよ。すごい。すごい演出。そしてその声が聞こえているであろう周りの人たちを観察する。ああそうやって・・なんていい顔して・・・そうやって・・・ひゃぁぁぁぁぁぁん!!
もうだめだ、水分が抜けすぎてクチビルがぺしゃんこになりもした。おやすみなさい。
- 2021年アメリカ/フランス/カナダ
- 原題CODA
- 監督シアン・ヘダー
- 脚本シアン・ヘダー、(オリジナル脚本)ヴィクトリア・ベドス、スタニスラス・キャレ・ドゥ・マルベリ、エリック・ラルティゴ、トマ・ビデガン
- 原作
- 出演エミリア・ジョーンズ、エウヘニオ・デルベス、トロイ・コッツァー、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、ダニエル・デュラント、エイミー・フォーサイス、マーリー・マトリン
- 声の出演
- 制限