VOD『紙の月』
しんどい。最初の20分でもうしんどい。次に一時停止したのは49分頃。あああああ、もうあかん。ちょっと「観る覚悟」が足りなかったかも? 実は非凡で無茶苦茶有能なりえサンが怖い。そもそも夫婦仲がヤバいっつーか、どうしてこの2人は結婚に至ったのだろう。やっぱり「施し」から始まったのだろうか。この無神経な夫も当初は「見返り」をくれていたのだろうか。だいたいにして最初の「盗み」をやらかしたとき、シスターさんがきちんと諫めてくれなかったのだろうか。親は何してたんだ。しっかり矯正しといてくんないと。罪悪感を持たない泥棒なんてマジでどうやって今まで平凡を装って生きてこれたんだっつー話。もしかして親がアレで何もかも揉み消して、適当な年頃に適当な男を当てがってやっただけだったりして? 美人だし言うなりになれば文句ないから二つ返事で結婚したとか? やだ怖い!
お局さま凄かったです。さすがベテラン・・って言うのはぜんぜんお世辞にならないですが。大島サンもすごく良かったですよね、あの煽り(笑) りえサンのようなやらかしを実際にやらかしてしまえる人生を羨ましく思う気持ちは誰にでもあるわけで、ギリギリ保ってみんながんばって我慢しているわけですよ。アタシだってバレない・怒られない方法さえあればやっちまいたいこといーっぱいあるぞ言わないけど。ただアタシは銀行勤めじゃないからねぇ、お金そのもの、それもあれだけの額を手に入れるのはなかなか・・いや銀行勤めなら簡単ってワケは無いんだけど。
ところで私は若い男子にそういう魅力をあんまり感じないので、そこんとこは共感できないなぁ。夫と会話が成り立たない、職場の上司の偏見がすごい、顧客もいちいちめんどくさい、フラストレーションがたまるのはわかる。仕事自体はうまくいってるので、これを武器にするしかない。夫の転勤についていかねばならない理由もない。上司も顧客も手玉に取ってしまえばいい。なんなら自分で顧客を発掘してしまえ、とものすごい行動力を発揮する原動力が「若い男」に「貢ぐ喜び」っていうのがねぇ。。。
「貢ぐ喜び」はまぁわかる。つい見返りがほしくなるのもわかる。でも人生の楽しさがそこにしかないっつーと、やっぱ寂しいよね。どうやって逃げ果せたのか知らんけど、彼女、反省したかもしんないけど自分の業を理解してないでしょ。「施しをした相手」から「施しをされた」ことで何か気付いたとしても、今さら性根は変えられないだろうし。これからもずっと寂しいままだろうなぁ。
- 2014年日本
- 原題
- 監督吉田大八
- 脚本早船歌江子
- 原作角田光代
- 出演宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司、小林聡美、中原ひとみ、佐々木勝彦、天光眞弓、伊勢志摩、井端珠里、井上肇、大西武志、藤本泉、清瀬やえこ、平祐奈、清水彩花、佐藤直子、猫田直、松岡恵望子、永井理沙、水野小論、俵木藤汰、稲森誠、今村雄一
- 声の出演佐津川愛美、桜木信介、森脇由紀
- 制限