DVD『ミッドサマー』
はーーー怖い。ジャンルとしてはホラーなんだけどゾンビも異星人も出てこなければ超能力も超常現象も無い。ひたすら明るく、異様で、狂っている。しっかりグロくて凄惨な情景。エグられる。アリアスター(監督)はあれかなメンヘラの極みかな。いや〜〜観ようかどうか、まぁまぁ悩みました。同監督の『へレディタリー/継承』と並べて評されることが多いようですがそっちはドホラーっぽいので絶対観ないですが、なんかコレはある種の“救い”でもある的な感想をついったーで見かけたので。まぁわからなくもない。最後ついにダニーが笑顔になったということはそういうことだ。ダニーは確かに気の毒な状況ではあったけどクリスチャンにしたって重荷すぎるし。もっとも状況がどうであれクリスチャン本人はだいぶダメな部類の男ではあったけども。ダメ度合いで言えばマークの方がもうちょっと酷い奴だし、ジョシュは論文書きたいあまりつい魔が差しただけでスマホ没収すれば済むレベルの悪さだとは思ったし、いずれにしてもぬっ○しちゃうほどのアレじゃあないはず・・・むしろペレこそ友人と呼びながら生贄に差し出したワケで。
村の立場で考えれば、ダニーの状況なんかどうでもよくて、“外から来た人間”の頭数が揃えば外面&建前も何でも良かったと。女王とやらになるのが外から来た人間でも構わないっていうのも微妙に怖いよね。9日間って言ってた祭りもまだ終わってないし(汗) そもそも誰も生かして帰すつもりが無いようにしか見えないもんねぇ...
外からの血を入れるのが90年ごとでは追いつかないはずだ、とか、72歳で崖ダイブは何年ごとじゃなく随時やってるはずだ、とか、9人を黄色いおうちに入れちゃうために身内から4人もしくは5人差し出すってことは頻繁にやってたら足りなくなるはずなので90年ごとくらいが良いかもしれない、とかそういうアレはあちこちの考察を読んで理解しますた。狂信的であればあるほど辻褄の合わない“しきたり”があったりしがちな気がするので、シャーマン的なアレがどうとか言ってたけど、ちゃんとシラフで計算できる人物が「解読」して運営してるってことだね。なので盗まれた聖典を一緒に焼いても問題ないワケだ。うむ。あと皮剥いじゃったら暗闇で誰か分かるワケないじゃんしかも別人が被ったらシルエットも違うし。それにその場にソイツが来る理由がねえよなんでそう思えるんだよおかしいよ。っていうところだけ腑に落ちない。
などと冷静に読み解く努力をしないと夢に出る。ていうか出た。だからホラーは嫌なんだぉぉぉ;;;;;
あとあれ。崖ダイブのおじいちゃんの人、かのビヨルン・アンドレセン。地味にこゆとこもしんどい。
- 2019年アメリカ/スウェーデン
- 原題Midsommar
- 監督アリ・アスター
- 脚本アリ・アスター
- 原作
- 出演フローレンス・ピュー、ジャック・レイナー、ウィル・ポールター、ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、ヴィルヘルム・ブロムグレン、アーチー・マデクウィ、エローラ・トーチア、ヘンリク・ノーレン、グンネル・フレッド、イサベル・グリル、ハンプス・ハルベリ、ビョルン・アンドレセン
- 声の出演
- 制限