劇場『羊の木』
原作漫画は読んでません。読んでないけどエグさはわかる。いがらしみきおだから(笑) 山上たつひこサンはよくわかりませんすみません。最初から最後までピリピリしてます。錦戸くんはいつもの(いつも見てるとは言っていない)オーラをすっかり隠して、平凡な市役所職員になっている。素の表情で、同じセリフをシチュエーションによって異なる言い方に変えている。なかなかやりおる。
ストーリー的には、松田龍平氏がキャスティングされている時点で分かっちゃうトコあるよね・・・というのが本音ですが、でもいろいろな見方ができる要素もしっかり散りばめられていて、まったく飽きない。キャストの皆さん、けっこうすごい。北村一輝は、こんなにオッサンだったっけ?というくらいヤサグレているし、優香はエロい(エロいシーンがあるとは言ってない)し、尾頭さん(市川実日子)は異次元だし、田中泯サンは凄みが凄すぎ。
月末くんたちのバンドの音楽のジャンルがさっぱりわからなくて困る。ああいうギターは身近で聞いたことがない。あれを聞いてやってみたいと思う宮腰くんは単純にギター女子を狙っていただけと思われても仕方がないよなぁ。と思っていたら案の定だったし(単純に純粋な女子狙いだったかどうかは定かでないけど)、それに気づかない月末くんがいろんな意味で気の毒なんだけど、ほんとがんばってほしいな・・・と思えるからすごいんだよこの映画(笑) 地方の過疎化はホント笑ってられないけど。
更に父親に寄ってくる優香があまりにもアレで、ダメとは言わないにしてもちょっとなんつーか、うまいこと降りかかりすぎです。モテなすぎるハジメさんが不憫すぎる。まぁ、映画だからそのくらい盛らないといけないんでしょうけども。彼女についアレを言ってしまった気持ちはわからなくもない。
最後のトドメ、アレがアレで天誅みたいなの、さすがにどうかと・・・結局人の手ではアレをアレすることはできませんでした、ということなのか。今回は市民の皆さんもほぼ無事でしたけど、今後も同じようにはいきませんよ。プロジェクトは前途多難です。ていうかわりと読めるよね。どう考えてもやらないよね。一見ありそうで、納得しそうな背景ではありますけどね。なるほど議論の余地があります。
ところで、『羊の木』の絵の意味が結局わかりません(汗) まぁ、いっか。そのうちわかるといいな。
- 2017年日本
- 原題
- 監督吉田大八
- 脚本香川まさひと
- 原作山上たつひこ(作)、いがらしみきお(画)
- 出演錦戸亮、木村文乃、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平、中村有志、安藤玉恵、細田善彦、北見敏之、松尾諭、山口美也子、鈴木晋介、深水三章
- 声の出演
- 制限