DVD『マディソン郡の橋』
冒頭、「誰?」「誰?」がしばらく続いて、ようやく見知ったメリル・ストリープの顔が出てくる(=過去語りの始まり)。つまりは日常に退屈していたとある主婦のとある不倫だったにすぎない、とする向きもあるようですが(ちょこっとレビューとかググった)、確かにフランチェスカ目線でしか描いてない感じはあったので、ウケるのは主婦だろうなぁ、というところには同感です。ロバート目線は、あんまりだったかしらね。どちらかというと遊び慣れた、自ら踏み込んでいかない、臆病ともズルいとも言えるスタンスの男。よくない、と評価する人の気持ちも分からなくはない。
私はやっぱり女なので、フランチェスカに感情移入しちゃうのよね。チョー泣いたし(泣) あれだけ身を焦がして、それでも夫と子供を思いやれるなんてマジ女房の鑑。アタシだったらサックリ捨ててたかもしんないw
どこかで見かけたレビューの、「家族にそっと遺灰をまいてもらえた選択をできたことは正解だったのだろう」という一文に敬意を表したい。死んでしまえば、本人には何がどうでも関係ないとは言え、残す子供たちにどういう思いを授けるかは、やはり生きた証になってしまう。なんだかんだ、子供は親のことをちゃんと見てますし。生きることは選択すること。今の幸せ/不幸は常に、選択し続けてきた結果なのだ。
あと、恋してる段階と、「一緒になる」っていうのは、やっぱ違うのかなーって。4日間限定って絶妙だよね。やっぱ非日常ってやつは燃えるもんよ。そこで(おそらく)正しい判断ができたフランチェスカが、やっぱ偉い。ギリギリでも、選べて良かった。・・・もっとも、逆を選んでも、「これで良かった」って言うんだけどね。そういう物語があっても全然オッケーですけどね。ええ。
撮影した時点でクリントは65歳だったとか。まー、突発的だったとしても新しい恋をするには、一般的には年とりすぎだわ。でもね、超イケメンよ。髪を見なければ大丈夫(笑) 一方のメリルもそれなりのお歳だったと思われますが、ふつーに色っぽいよね。これは見習わねば。
※2015年4本目
- 1995年アメリカ
- 原題The Bridges Of Madison Country
- 監督クリント・イーストウッド
- 脚本
- 原作
- 出演クリント・イーストウッド、メリル・ストリープ、アニー・コーレイ、ヴィクター・スレザック、ジム・ヘイニー、サラ・キャスリン・シュミット、クリストファー・クルーン、ミシェル・ベネス、カイル・イーストウッド、フィリス・リオンズ
- 声の出演
- 制限