劇場『父親たちの星条旗』

“アメリカから見た硫黄島”。けっこうキツイです。アメリカ兵も日本兵も、すごい数の兵士たちが命を散らしていたのね。勇気があろうとなかろうと、弾が当たったら痛いのは同じなんだね。今回は日本側の一切を説明しておらず、完全にアメリカ視点。日本兵は多少セリフはあるものの顔がほとんど見えない。映画が始まる直前、「エンドロールの後に次の“日本から見た硫黄島”の予告をやるから、最後まで観てね」と言っちゃうくらいの徹底ぶり。監督としては何が何でも両方観てもらいたいんだろうと思う。むしろ両方観なきゃ意味無いって言いたいくらい、かも。でもコレって日本が粘って硫黄島での戦いが長引いたからどうとかってゆーのが言いたいんじゃないんだよな。相手がどこの国であっても、国民を鼓舞して戦争資金をかき集めなきゃなんないのは同じで、何度も同じよーなことをやってるんだろうな、って思えるワケで、やっぱ戦争ってのは不条理だ。エンドロールの間、観客は身じろぎもせず、劇場内は水を打ったように静かでした。
  • 2006年アメリカ
  • 原題Flags Of Our Fathers
  • 監督クリント・イーストウッド
  • 脚本
  • 原作ジェームズ・ブラッドリー『硫黄島の星条旗』/『父親たちの星条旗』
  • 出演ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ、バリー・ペッパー、ジョン・ベンジャミン・ヒッキー、ジョン・スラッテリー、ポール・ウォーカー、ジェイミー・ベル、ロバート・パトリック、ニール・マクドノー、メラニー・リンスキー、トム・マッカーシー、クリス・バウアー、ジュディス・アイヴィ、スコット・リーヴス、スターク・サンズ、ジョセフ・クロス、ベンジャミン・ウォーカー、マイラ・ターリー、アレッサンドロ・マストロブーノ、ジョージ・グリザード、ハーヴ・プレスネル、ジョージ・ハーン、レン・キャリオー、クリストファー・カリー、ベス・グラント、コニー・レイ、アン・ダウド、メアリー・ベス・ペイル、デヴィッド・パトリック・ケリー、ジョン・ポリト、ネッド・アイゼンバーグ、ゴードン・クラップ、カーク・B・R・ウォーラー、トム・ヴェリカ、ジェイソン・グレイ=スタンフォード、ブライアン・キメット、デヴィッド・ホーンズビー
  • 声の出演
  • 制限

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