劇場『ドライブ・マイ・カー』

なんかいろいろ賞がすごいことになってるらしいので、そんなら観とかないと・・・というノリでした。喪失と再生の物語、それに「ワーニャ叔父さん」という戯曲のストーリーになぞらえるように台詞を重ねてゆく構成は面白いと思います。村上春樹の原作も戯曲の元ネタも知りませんでした。

多言語劇というものがそもそもあるの?知らなかった。すごいね。手話も入るんですね、なるほど〜。字幕も多言語でついてるんですね。見るのと聞くのと読むのと忙しそうだけど、なんか盛り盛りで豪華というか贅沢というか、脳みそが疲れそう(^_^;

西島秀俊サンの肉体が存外すばらしかったので、まず冒頭から「観てヨカッタ〜〜〜」て思いました(笑) 終始丁寧な語り口で、車の魅力、ドライブの魅力、声の魅力、家福さんの人となり、高槻の危うさ、みさきの佇まい、移りゆく景色、いろいろな情景をじっくり見せてくれているし、わりと言葉で説明してくれてますね。なのでそれぞれの心情もけっこうわかる。お芝居の作り方(オーディションとか稽古とか)はサッパリなので「そういうもんなのか?」と思うしかないですけど(笑) 普通じゃないって言われたってわかんねえし。

口に出す台詞がけっこう芝居がかっているものだったり、あえて抑揚を持たせていなかったり、人物としての言葉なのか劇中劇の台詞なのか境界が曖昧だったりするところもあって、ちょっと気味が悪い感じはありました。もしかするとそういう業界に馴染みがあるかどうかで印象が変わるかもしんない? あとセックスセックス言い過ぎ。これは村上春樹だから仕方ないんだろうなぁ、と思いましたけど。セックスすると物語スイッチが起動する的な発想がもう村上春樹的だなぁと思う。正直言って気持ち悪い(笑) すみません(笑) いや村上春樹作品は何を読んだんだか、本当に読んだのかどうかも記憶にないんだけど、なんかそういうやつですよね?(雑

広島から1日で北海道の真ん中まで行けちゃうの?マジで?キツそう。アタシ群馬から仙台まで運転するのでだいぶへろへろなりますけど(笑) ごっごるマップで調べたらフェリー込みで28時間くらいかかるみたいです。やだなぁ(笑) 行くだけなら飛行機+レンタカーで良かったんちゃうか、あんな雪道ノーマルタイヤでだいじょぶか。ていうか今どきカセットテープって売ってます? あの車がテープしか使えないから仕方なくテープに録音してた、にしても2年も繰り返し再生してたら相当ノビますよ。しかも車に乗せっぱなしでしょ。そうとう声低くなってるはずよ(汗) せめてCDにダビングした方が劣化がなくて良いんじゃないかしら。ていうかもうmp3でスマホで聞きなよ。。。

ストーリー自体は驚くようなところは無いです。誰だって大なり小なり後悔を経験してるし、それをどうにか自分の中で納得させて折り合いをつけてあげるしかないのも同じです。やり方は人それぞれ、落とし所にたどり着くまでの道のりが、彼らには車で共に過ごすあの時間が必要だったということね。
  • 2021年日本
  • 原題
  • 監督濱口竜介
  • 脚本濱口竜介、大江崇允
  • 原作村上春樹
  • 出演西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生、パク・ユリム、ジン・デヨン、ソニア・ユアン、アン・フィテ、ペリー・ディゾン、安部聡子
  • 声の出演
  • 制限PG12

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